コロナ?コロナ後遺症?慢性疲労症候群? 「リストラティブヨガをやってみた①」
私がヨガに出会ったのは20年前のニューヨーク
それ以来いろんな国でヨガのクラス受けてきました
全米ヨガアライアンス協会認定の講師でもあり、メディカルヨガ、心身に障害がある方、病気の方、 LGBT、 いろんな方を受け入れるアクセサブルヨガ、最近話題のマインドフルメディテーションなどの勉強もしています。
慢性疲労症候群になった時、少しでも体を楽にしたいと思ってやっていたのがリストラティブヨガです。
「リストラティブ(restorative)」とは、英語で回復や修復を意味します。
ヨガは柔軟性やダイエットを目的にした激しい動きをイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、リストラティブヨガはセラピー効果が高く、殆どが寝たままの状態で、自分が一番気持ちよく、くつろげるポーズを数分から20分程度保持します。
このポーズを保持した状態でゆっくりと呼吸を行うことにより、体が心がリラックスします。深い休息状態は筋肉を伸ばし、心拍数や血圧を低下させ、体のコリや歪み、痛みも軽減します。
脳や神経、内臓の動きを沈静化し、心身ともにリラックスした状態を作り出す為、脳や身体の疲労感を強く感じる慢性疲労症候群や自律神経失調症にも効果的なヨガだといわれています。
私は慢性疲労症候群で疲れて動けないとき、寝すぎて少しだけでも身体を動かしたいとき、寝る前など、好きなときに好きなだけポーズをとることで、身体が楽になりました。
前ページでご紹介したアロマを炊きながらのヨガもとても効果的です。
更にプロップス(ヨガ用の道具)を使うと、より安全に完全なリラックス状態を作ることができます。
道具は必要ないポーズやバスタオル等でも代用できるものもご紹介していきますが、専用のプロップスで体を安定させることで、より安全にポーズを長く保つことが容易になります。
リストラティブヨガで使用される代表的なプロップス:
・ボルスター:円柱、または長方形のクッションや枕のような形で重みがあり、体をしっかり支えてくれます。硬めの枕やクッション、蒲鉾型のハーフヨガポールでも代用できなくもないですが、ボルスターの包み込まれるような安定感はリストラティブヨガには欠かせないプロップの一つです。
※ボルスターの硬さがわかってる人への裏技ですが、私はこのカバー替え用にボルスターの硬さになるような洋服を詰め込んで旅行用にしていました。
※蒲鉾型のハーフヨガポール(あまり海外のクラスでは使われることはないですが、自宅用でボルスターの持ち運びがキツイ時に使ってます)
・ヨガブランケット:コシと厚みのあるブランケットで、折りたたんで身体の下に敷いたり、挟んだりすることで、身体の負荷をやわらげることができます。厚めのブランケットでも代用可能です。
・ヨガストラップ(ヨガベルト):手足の支えとすることで、負荷がかかりすぎることなく安定的にポーズをとることができます。タオルや手ぬぐいを何枚か繋げたり、着物用の腰紐等でも代用も可能です。
・ヨガブロック
・サンドバッグ:数kgの重さがあるため、体にのせて使うことでポーズをとる際に、支えとして安定をもたらしてくれます。
慢性疲労症候群用のリストラティブヨガ ポーズ
① Viparita Karani (Legs Up the Wall Pose)
壁にぴったりと腰をつけ、両足をあげて壁にゆだねるポーズ
壁に腰をつけて座り、そのまま腰を壁から離さないように床にに寝そべります。次に両手でサポートしながら両足を真っ直ぐ壁に添わせたら、身体全体の力を抜き、目を閉じて、大きく深呼吸をします。それからゆっくりとした鼻呼吸を意識し、リラックスします。
10分から15分ポーズをホールドします。きつい場合は5分でも。気持ちいい場合は30分以上でも。
ポーズを終わらせる時は、まず両腕で体を壁から離し、ゆっくりと足を下ろします。
※満腹時は避ける
こちらはプロップスがなくても行えるポーズです。太腿が固くて壁に付かない方は、腰の下にブランケット、丸めたバスタオル、ボルスター、なければ枕や布団などでサポートしてください。
効果:ホルモンや神経系のバランスを整える
免疫機能を整える
ストレス解消、リラックス、リフレッシュ効果
足の浮腫、腰痛
消化器系を整える
不眠解消
② Salamba Balanasana (supported child pose)
チャイルドポーズのリストラティブヨガ版でより深くリラックス
ボルスターのサポート感がよりリラックスできますが、ない場合や身体がキツイ場合は、布団の上で、枕と布団を使って自分好みに調整してもOK
※満腹時は避ける
※咳が出てる時は呼吸困難にならないように気を付ける
正座をして、膝を肩幅に開く。ボルスターやブランケットを股の間に挟むように設置し、大きく深呼吸をする。鎖骨を開くようにイメージし、背筋を伸ばし、ゆっくりと鼻から息を吐きながら、上半身を腰から曲げて、ボルスターに委ねる。顔は左右のどちらかに向ける。腕はリラックスさせてポルスターの上か床に寝かせる。
お腹と胸と頭が直線上にボルスターにリラックスして委ねられていることを確認する。もしずれていたら角度や厚みを調整する。
もし腰や膝に痛みがあるようだったらボルスターの上にさらにブランケットやクッションを置いて、高さをつけることで痛みを感じずにリラックスできるように調整する。
調整が済んだら、ボルスターに身をまかせて、ゆっくりとした鼻呼吸を意識する。
最初の数分間は上半身がボルスターに乗っかっているので呼吸が深くならないかもしれませんが、ボルスターに身を委ねて、体がリラックスしてくると、背中から腰にかけての緊張が緩和され、呼吸が深くなるようになります。全ての緊張を解いて、ボルスターに身体が溶けていくように身を任せます。
5分〜気持ちいい時間
効果:
・副交感神経を調整する
・肩と背中、腰の緊張を解く
・不安感を取り除き、深くリラックスできる
・腹痛や生理痛を緩和する
他のポーズも追ってご紹介していきます。
(慢性疲労症候群との折り合いを見ながら、ボチボチ更新していきます)